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先日、月刊少年チャンピオンにて連載が再開された「WORST」の中で、「KAZENINARE」の歌詞が使われましたが、事前に知らされてたんですか? |
逸見 |
いやいやいや、事後報告ですよ(笑)。ディレクターも知らなかったんですから。チャンピオンが発売される一週間ぐらい前に、映画「クローズZEROII」の関係者の方の結婚パーティーがあったんですよ。クローズの役者さんもいらっしゃってて、そこで初めて役者さんから聞いたんですよ。 |
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そうなんですか(笑)。でも嬉しい話ですよね。 |
逸見 |
もちろんですよ!普通はありえないですから。 |
渡邊 |
みんなで「髙橋さんはイキだね~」って話してました(笑)。 |
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アルバムのタイトル「JITTERBUG」に込めた思いを教えてください。 |
和泉 |
今回フルアルバムを出させていただける機会を与えてもらえて、インディーズ時代の曲から、アルバムのために書いた曲まで、様々ミックスした思いが詰まっています。その集大成として、「ジルバ」の英語表記である「JITTERBUG」というタイトルがふさわしいんじゃないかということで、すんなり決まりましたね。 |
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アルバムの中で、特に注目してもらいたい点はありますか? |
逸見 |
頭の4曲ですかね。試聴する人は1曲目から4曲目くらいで決めると思うので、そこにすべてを詰め込んで、あとは惰性で…。 |
3人 |
いやいやいや(笑)。 |
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「デーマゴーグ」のPVを観させていただきましたが、とにかくカッコいいですね。この曲で伝えたいメッセージは何ですか? |
逸見 |
“なんとなく”とか“だらだら”っていう雰囲気が、今、日本全体に蔓延してると思うんですよ。そういう雰囲気を打破したくて、もっと意思を持って何事に対しても動けるように、判断できるようになったら、国としても文化としても活気づくんじゃないか。そういう思いを歌ってます。 |
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「デーマゴーグ」はニュースを観ている状況で描かれていますが、他の曲でも、「GNP」や「CO2」などのワードが出てきます。ニュースはよく観られるんですか? |
逸見 |
情報源はわりと活字が多いんですけど、今、世の中で何が起きているのかを知らないと生きてる意味がないので、色んなところにアンテナを張るようにはしていますね。 |
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バンドの音楽哲学について“有限無限”という言葉を使われていますが、詳しく教えていただけますか? |
逸見 |
物事は有限なわけじゃないですか。情けない話、ノストラダムスの予言で、21世紀を迎える時に、それを信じてしまったんですよ。ものすごく恐くなって、地球が自転、公転していることが当たり前に思えなくなってきて、「ひょっとしたら止まるんじゃないか?」「止まったとき人類はどうなっているのか?」って考えたらパニックになってしまったんです。
そこで生きていることに意味を持たないなんて、すごく無駄なことをしてるんだと思いましたし、今年とくに著名人の方がお亡くなりになることが多く、その時にみんなやっと気付くんですけど、そうなってからじゃ遅いなって。無限のものをもうちょっと夢見てもいいんじゃないか、そういう意味です。 |
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メンバーとは普段そういう話はされるんですか? |
逸見 |
普段はしないですけど、こういう取材の場って、メンバーの本音が聞けるじゃないですか。だからありがたいですね。 |
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作詞・作曲のクレジットは「ジルバ」になっていますが、制作はどういう役割なんですか? |
逸見 |
詞は9割9分9厘僕ですね。タイトルはメンバーが作ることが多いです。あとメンバーが“この曲はこういう感じでいこう”って決めて僕が詞を書くこともあるので、表向きは喧嘩しないように「ジルバ」にしています(笑)。 |
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日本語ロックへの強いこだわりがあるそうですね。 |
逸見 |
メンバーにもよく言ってるんですけど、日本の国民だけだと思うんですよ、英詞の意味も分からずに洋楽を聴いてるのは。どこの国でも洋楽は英語の意味を理解して、歌詞を読んでいる。だからこういった歌詞サイトは素晴らしいと思いますよ。日本人だからこそ、日本語を大切にしようよ、って。 |
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歌詞の中に歴史上の人物が結構出てきますよね。 |
逸見 |
えっ、そうですか? |
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たとえば、リンドバーグやコステロ、キリスト、ミハエルエンデ、ブッダ、セナ、ライトとか…。 |
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なるほど。深いですね。ところで、ジルバさんの曲は、サビをメンバー全員で歌っている曲も多いですが、そのスタイルになったのは、いつぐらいからなんですか? |
宇佐美 |
「号外デモクラシー」辺りですかね。別にスタイルとして決めたわけじゃないんですけど、「ヴォーカルを喰っちゃえ!」みたいな(笑)。あと、おいしい言葉や意味合いを強めるという意味もありますね。 |
和泉 |
僕の場合は、“歌いたい”というより、“叫びたい”“声を出したい”という方が近いかもしれないですね。 |
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そういった面も含めて、ライブで特に注目して欲しいところはどこですか? |
渡邊 |
僕の汗ですかね(笑)。それくらい熱くやってるってことです。 |
宇佐美 |
僕は見る人に対して、強制はしたくないですね。見る人がお金を払ってくれてるので、見る人の意思を尊重してあげたいというか、自分なりのライブの見方、楽しみ方を見つけて欲しいですね。 |
逸見 |
カッコいいね~。 |
渡邊 |
それ、俺言おうとしてた(笑)。 |
和泉 |
僕は“躍動感”ですかね。4人が“いいと思うもの”“カッコいいと思っているもの”をやろうよ!って感じなので、僕達が“よし!”としているものにどれだけ共感してくれるかっていう挑戦でもありますね。万人に好きになってもらうというより、何か答えが出るようなライブを発信していければいいですね。 |
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それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。 |
逸見 |
ジルバは、言葉にも意思を持たせているので、このサウンドと歌詞に出会ったならば、何か感じてもらえたら嬉しいです。 |
宇佐美 |
さっき、歴史上の人物という話が出ましたけど、日本ではロックは子供に聴かせたくないっていう声も多いですけど、逆に道徳の授業で取り上げてほしいし、PTAのお母さん達にも聴いてもらいたいですね。欲を言えば、子供に聴かせたい曲で14位くらいに入りたいですね。 |
渡邊 |
僕は歌詞を見てもらって、この歌詞から連想する楽曲はどんなんだろうと想像してもらって、実際聴いたらどれだけの人がガッカリするだろうって…(笑)。 |
逸見 |
ネガティブだね~(笑)。ジルバは字面でも楽しめるバンドだと思うので、いろんな感覚で楽しんでもらえたらと思います。 |
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ありがとうございました!今後も応援させていただきます! |