――新曲『フタリヒトツ』は、その『100万回の「I love you」』から一年経ってのリリースとなりましたね。
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Rake:去年は『100万回の「I love you」』を色んなところで歌わせてもらいました。違った人生を歩いてきた二人が出逢って、一つの未来に進んでいく。『100万回の「I love you」』を通して、そんなストーリーを色んな方から逆にもらったんです。それで、“次に出す曲は『100万回の「I love you」』の先にあるストーリーを歌いたい”って思ったし、そういうエネルギーをたくさんもらう中で生まれた曲なんです。 |
――曲はいつ頃出来たんですか?
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Rake:去年の8月くらいだったと思います。レコーディングはそれから少し経ってからです。 |
――歌詞を書く上でイメージしたことや意識したことは?
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Rake:“みんなで一緒に歌える曲にしたい”“心にスッと届く歌でありたい”と思ったので、難しい言葉ではなくて、みんなが日常で使う言葉で書きました。曲の2番に“君が隣にいるから 雨降り負けずに 頑張れる僕がいる”という歌詞があるんですけど、多少疲れてても大切な人のためだったら頑張れる。それは男子も女子も同じだと思うんです。そういう部分はきっと共感できるんじゃないかなと思いながら、書きました。 |
――メロディーはどこから作ったんですか?
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Rake:サビです。“抱きしめたい~”って歌詞と一緒に出来ました。 |
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――“少しのズレが気になり出した”っていう歌いだしはよくあると思うんですけど、そのあとに“心が重なり始めたから”っていう発想は素晴らしいですね。
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Rake:誰だって違う感性で生きているので、喧嘩もすると思うんですけど、相手のことを思うが故に喧嘩する。普通の友達だったら“あ、そう”って許せちゃうことも、大事に思う人だからこそ、ぶつかることってあると思うんです。“大切な人だからこそ、わがままなほどに心を重ねたいじゃん!”って、自分に言い聞かせながら書きました。 |
――歌詞で一番悩まれた箇所ってどこですか?
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Rake:サビの“抱きしめたい もっと強く そっと ぎゅっと”です。最初は“抱きしめたい もっと強く 強く ぎゅっと”って歌ってたんですけど、“何か違うな”って思ってて。力強いだけじゃなくて、“長く一緒にいたい”っていうイメージがあったので、半年ぐらいかけて“そっと”が出てきました(笑)。 |
――確かに“そっと”が入ることで相手に対する思いやりが感じられますね。
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――その上で、“希望”という言葉をタイトルに使われていますね。
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Rake:自然の力は物凄いものでしたし、その前で僕らは立ち尽くしてしまうこともあるんですけど、どんな苦難や屈強に立たされても、みんなで手を繋いで希望を作っていく。“僕ら自身が希望になっていかなくちゃ”って思ったんです。 |
――ライブでは披露されたんですか?
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Rake:はい。初めてのライブで歌った時は、思いが込み上げてしまって、上手く歌えませんでした。でも最近は、いつまでもくよくよしてられないって思って、少しでも復興のエネルギーになってくれたらと思いながら歌っています。辛い思いを堪えている人もいっぱいいるし、涙を流したほうが辛い思いも和らぐと思うので、そういう曲になればいいですね。 |
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――普段、どのように曲作りをされているんですか?
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Rake:普段はギターで曲を作っているので、ギターのコードやフレーズから曲を作ることが多いです。 |
――詞を書く上で大切にしていることは何ですか? |
Rake:難しい言葉を並べても人に届かないと思うので、聴いた時にスッと入っていくような言葉で書くことを意識しています。あと音に乗せてこその歌詞なので、“このメロディーだからこの歌詞”っていうマッチ感を凄く大事にしています。メロディーを歌おうとしたと同時に歌詞も一緒に出てくるのが理想です。 |
――歌詞が出来やすい場所や欠かせないアイテムはありますか? |
Rake:歌詞を書く時は、まっ白いコピー用紙を5、6枚用意して、クリップボードを持って書くことが多いです。机でジッとして書くより、クリップボードを持って書いてる方が浮かびやすいんですよ。動きながらや立ちながらでも書けるので、思考が柔軟になるんだと思います。 |
Rake:たとえば「どんなときも。」で言えば、サビの“どんなときも どんなときも”という言葉の持っている響きとメロディーのマッチ感が素晴らしいし、それが独特の槇原さん節に繋がっているんだと思います。“素晴らしい作品だな”とただただ感嘆しています(笑)。 |
――歌詞を書くことは、“Rake”さんにとってどのようなものですか?
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Rake:客観的に“あぁ、自分は今、こう思っているんだ”っていう確認になるし、自分との対話でもあると思いますね。時代によって、全く違う表現だったりするところと、6、7年前に作った曲でも今と全く変わらない部分っていうのがあって、“ここが自分にとって譲れない部分なんだな”っていう発見も出来るんです。 |
――“ストレートな歌詞”“ストレートなラヴソング”っていうのが“Rake”さんのイメージですが、ご自身ではどう思っていますか?
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Rake:音を作る上でもそうなんですけど、“飾って飾って”というよりは、音数が少ないのが好きですし、言葉にしても“直球”なのが好きなので、シンプルが好きであることは間違いないと思います。 |
――“歌詞がストレートということもあって、男らしさも感じますよね。
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Rake:人とのコミュニケーションもそうなんですけど、その場で何も言わないで後で文句言ったりするのはあまり好きじゃないですし、もともと野球をやっていたこともあって、どちらかと体育会系ですね(笑)。 |
――それでは、最後に「歌ネット」を見ている人にメッセージをください。
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Rake:今回の『フタリヒトツ』は、とても歌いやすく、大切な人と口ずさめる曲になっているので、ライブで一緒に歌えたらいいなと思っています。4月から全国13会場で全国ツアーが始まるので、是非遊びに来て下さい!! |